VINTAGE FLOWERVASE
Scheurich Black Red flower VASE
Scheurich社製
Scheurich Black Red flower VASE
こちらは、大胆なデザインに流れるマグマのような情熱的な釉薬が施された、象徴的なFat Lavaです。サイズは小さいですが、その存在感は抜群です。
size 13.5×13.5×15.5cm
————Scheurich————
ドイツの窯業の黄金期を支えた最もメジャーなレーベルの一つ。
現在は園芸用品の生産にシフトチェンジしている。Scheurichは、元々1927年にAlois Scheurichによって創設され、手頃な価格の陶器やガラス製の装飾品、家庭用品などを幅広く販売していた。
共同運営者が参画してからはScheurich&Greulich(シューリッヒ&グロイリッヒ、Greulichは独語で“凄まじい”の意)という社名で知られ、この頃の作品には「S&G」のラベルが貼られたものが多く見られた。
事業が拡大すると、Scheurichは自社で陶器を製造することを決心し、1954年にクラインホイバッハに工場を設立した。
同社は急速に成長し、1950~80年代には陶器製造の分野でドイツ最大のメーカーとなり、今日でも確固たる地位を維持している。
形状に加えて釉薬でも、当時は最も幅広い品揃えを誇った他、輸出量も最大だったため、現在でも同社の製品はよく見られる。
特に円筒形を基調にしたシンプルな形状で、型押し模様のある床置き花瓶が代表的である。色彩については、当時主流だった赤やオレンジから、クリーム、ベージュ、茶色などが多くを占める。
1955年からの主要デザイナーはHeinz Siery(ハインツ・ジーリー)で、スタイリッシュに角度をつけた持ち手のある先細り型「271」の水差しをデザインした。後継者や同僚には、1970~80年代にデザインを手掛けたA. Seide(A・ザイド)、1955年から釉薬の装飾を制作したOswald Kleudgen(オスヴァルト・クロイジェン)などがいる。その他のデザイナーについては、会社の記録が保存されておらず分かっていない。